「扉」シリーズの続編です。
ここエリーチェはランチを摂るために立ち寄った。日本人から見ると、シチリア島全体が乾ききっている印象。なかでも島の西岸は土埃が飛び交うばかりで、砂漠化に向かっていると言えば島に失礼か。人口28000人の小さな町である。大都会パレルモ、イタリア随一の保養地タオルミーナに隠れて、あまり印象に残らない街だが、静かに暮らす向きにはうってつけ。ちょうど石井町と同じ人口。面積は石井町のちょうど倍。しかしこの島自体を支える産業は何もない。ガイドに尋ねるとシチリアワインと天然塩がこの島の自慢だそう。唯一の産業は「マフィア」と言ったら、たぶんガイドに撃たれるかもしれない。
次回はこの島を愛したジュゼッペ・トルナトーレ監督に会って、なにかお礼をしたいものだ。