シリーズ「クラッシックカメラ」

父の遺したこのカメラ"スーパーイコンタ(Super Ikonta)"は、ドイツのカメラメーカー”ツァイス・イコン(Zeiss Ikon)”が1930年代から1950年代にかけて製造した、6×9cm、中判フィルム(120フィルム)を使用する高級スプリングカメラ(蛇腹カメラ)の銘機。

今でもロールフィルムを装填すれば立派な現役。父は「これはシンクロコンパー搭載じゃ!」(シャッター機構のこと)といつも自慢していた。つまり最高級の機構を備えていたわけだ。実のところ発売当初は高価で買えなかったため、1990年代になって、ようやく大阪の中古品業者から手に入れたようだ。父が嬉しそうに業者からの電話を受けている様子を記憶している。

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