このオーラソーマ・ボトルの撮影は慌ただしかった。夕陽のなかのターコイズを探して、暮れ行く淡路島の東岸、南岸を走り回りそしてこの西岸に出会った。事前に現地を下見したとき、
(再び望み通りの色に出会えるだろうか?)
そんな心配は的中した。
(あのときの空の色と違う。水蒸気が立ちすぎている)
急いで西岸から東岸に移動した。撮影テーブルを用意する間もなく、車のルーフにボトルを載せて写した。
風景写真を写すたびに思うこと。
森羅万象すべて「一期一会」だ。
いつまで経っても傑作はない。
いつか再撮影しようなどと、そんな甘えは捨てよう。