五木寛之

  

氏の作品で一番に思い出すのは筑豊から始まる「青春の門」。僕は「さらばモスクワ愚連隊」からハマった。読み始めたのが1974年だった。出版当時はソ連という遠い国を舞台にして、サスペンスドラマを描いたことで引かれていった。全集を揃えた。

「作家は決して華やかではない。職人のような生活をしている。夜な夜な飲み歩くわけでもなく、決まった時間に原稿用紙に向かいひたすら文字と格闘している。」

氏が数年前にインタビュー番組で語っていた。

さらに見つけた。「僕自身、60年間、夕方に起きて執筆、朝陽を浴びてから寝るという、深夜族の生活をしていた」。家庭画報(2020年)でそう語っていた。

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