僕の世代のヒーローと言えば赤塚不二夫の「おそ松くん」。小学生だった。彼の代表作「天才バカボン」には、あまり縁がなかった。周囲の人々に幸せを招く人情劇で、ギャグの連発に嫌気をさしていた。いま読み直してみると、全く違う印象を受ける。名文句が散りばめられているのだ。その中で最も有名なバカボンの名文句、
「これでいいのだ」
には深い意味が込められている。日本人の民度の高さは受け入れる力なのだと気付かされる。
現代では"One Piece"の伝説的名句かもしれない。
「愛してくれて、ありがとう!!!」
ー第483話「答えを探して 火拳のエース戦場に死す」にて
シンプルだが、ここにもとてつもない意味が込められている。
この二つの名文句に共通していること。それは
(相手を認め、いたわる心情)
(他人がいて初めて自分という存在がある)
利他の気持ち。自分の欲を突っ張ると、相手は沈む。自分の夢ばかり追いかけていると、周囲の人は離れていく。
「愛」の西欧的概念は日本では通用しない。仏教用語にルーツを持つ「慈愛」こそが一番近い気がする。
"One Piece"にも流れているのでしょう。