真冬の山陰本線。これを撮ったはいいが駅名は記憶に残っていない。凍てつく2月、この旅から帰るとカメラはピントリングも絞りも動かなくなってしまっていた。塩害でやられたのだろう。父の形見のCANON-Pは台無し。その記憶しかない。
自分が撮った古い写真を整理していると、その時の感情が深いところから湧き上がってくる。この頃は写真を撮る行為そのものに疑問と不安を感じていた。職業として写真を選ぶ自信がなかったと言えるかもしれない。
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