阪急阪神うめだ

写真にぼかしを入れるのは本意ではないが

最近の東うめだ再開発以来、「梅田」を「うめだ」と呼ぶようだ。

自分の過去の写真はスキャンデータにしてあるが、観るのも面倒になるほどの数。半世紀を経て、ようやく眺めたくなったのか。なかには傑作と言えそうなお気に入りのカットもある。しかし写っている他人の肖像権を保護せねばならない。著作権を主張しても憲法上では対象個人の権利が優先される。

この写真は阪神・阪急・大丸百貨店につなぐように伸びる巨大な歩道橋。そこを渡る家族が写っている。いや写ってしまったというべきか。この家族ははたして5人家族なのか、別々の家族が偶然まとまったように見えるのか、定かでない。冬のコートを着る母に比べて、二人の息子はどう見ても寒そうな格好である。後ろのお父さんに連れられた僕は前を歩く母親と似た顔立ちに見える。いっぽう手を繋がれた下の兄弟は後ろを歩くお父さんと顔が似ているようにも見えてくる。

しかし、ここでお見せできないのが残念である。撮影後50年経過すれば「個人の肖像権は消滅する」法律が欲しいところだ。

 

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