無明長夜

夜明け前のこの時間は、私にとって一番大切な時間。自分がすべて肯定的に働いているようだ。SNSなどの邪魔も入らない。自分は何でもできる全能の存在に思えてしまうから不思議なものだ。

夜明け前を「未明」と言うが、ずっと続く「無明長夜」のように、この時間が続くことを願っている。

”コトバンク”調べでは〈煩悩にとらわれて仏法の真理を理解できず、迷っていること〉とある。「無明」とは自ずと知れた仏教用語ですが、僕が楽しむ未明には煩悩も仏法も現れることはない。非常識な時間に起き出し、作家気取りで原稿に向かい、読書に浸ったり、コラムを書いたり、悦楽の時間は病みつきになっている。

月の道

夜明け前

 

自宅から眺める夜明け前の景色

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