”YOME厨房”で中医学を

以下は、当社の兄弟企業でもある宅配弁当屋さん”YOME厨房”ブログサイトからの記事転載です。

お医者さんやお薬に頼る前に日頃から自分でできることを一つでも持っていると心強いですよね。このコーナーでは「昔ながらの中医学の知恵」を「今のあなたに役立つ知恵」に変えて紹介しています。

どんよりとした雲に覆われて、洗濯物が乾くか?倉庫の家財道具にカビが生えないか?気になる頃になりました。暗くどんよりとした空に包まれてばかりで、なんだか気持ちが晴れません。今あなたはどんなご気分ですか?「雨が続くと家の中でぼーっとしていたい!」「胃の調子がすぐれず元気が出ない」「頭痛やめまいが続いている」周囲の人に少し聞いただけでもこのような今の状態だと教えてくれました。

前回の記事で、自然界で起こっている事と同じことが人の体の中でも起こっている、ということをお伝えしました。今回は自然界ではどのようなことが起こっているか?詳しく解説します。

私たちの立っている地球ではどのようなサイクルで調和が保たれているでしょう?小学校の頃の理科で習ったことを思い出してみてください。
まず自然界を大きく3つに分けて考えます。1つ目は空。2つ目は大地。3つ目は私たち、空と大地の間で生きる動植物です。1つ目と2つ目の恩恵を受けて生きています。

太陽に温められた大地(川や海も)は、熱せられると空気中に蒸気を含ませながら空に上がっていきます。水蒸気がたくさん集まると大きな塊の雲となり、やがて大地に落ちてきます。雨ですね。雨粒は染み込んで地下水として溜まったり、川となり海へと集まったりしていきます。そしてまた太陽に照らされる、という繰り返し(循環)が起きています。では、空と大地の間の植物はどのように過ごしているでしょうか?

佐那河内の特産、すだちの木を思い浮かべてみてください。すだちの木にはたくさんの葉っぱが付き、大地の中には根っこが張り巡らされています。太陽が降り注ぐと、葉っぱでは養分を残しながら(光合成)すだちの木が持っていた水分を蒸発させます(=蒸散)また根っこからはどんどん水を吸い上げて木が枯れないように潤わせます。こうしてすだちの木は成長をしていきます。夜は太陽が見えないので光合成は行われずに、水分は蒸発せずに下へと降りながら、木の隅々に養分を残し、また途中で子孫を残そうと栄養を溜めて蕾をつけ、やがて花が咲きタネをうまく残せるように実をつけたりもします。すだちの木が空や大地と調和しながら循環して生きています。

では人間はどうでしょうか?実はあなたの「胃」が地面と同じ働きをしてくれています。口から入ってきた飲食物を腐熟させて、各臓器や身体の隅々に届くよう作り変えてくれます。すだちの木の根っこと同じですね。その後不要な老廃物は、汗や涙、尿、便などとして排出します。腸活がブームの時期もありましたが、実は腸以外にも懸命に働き、あなたの体を整えてくれている臓器がいるんです。このようにして30分で1周、1日に50回、体中を巡っています。
ところがこの循環を病気やストレス、浮腫や冷えなどが邪魔して健康の維持を妨げます。きちんと循環が起きていれば、皮膚表面まで潤わせ病気に立ち向かうパワーも持っています。また太陽の日差しを浴び明るい気持ちになればストレスも緩和されますし、体が温まり余分な水分を蒸発(発汗)したりします。
では、すだちの木を田んぼのような沼地に植え替えるとどうなるでしょう。根っこがずっと濡れたままでは根っこが腐っていきます。私たちのからだも同じです。水分が多いと腐熟させるのもパワーが必要になります。また沼地から栄養を選び出すことが難しく胃に停滞します。ようやく身体中を走行し始めてもたくさんできてしまった血液やリンパ液などの水分は在庫として溜まります(浮腫)。また途中で浮腫や冷えなどで道が狭くなっていると、充分に運ぶことができず、皮膚表面など身体の隅々まで栄養が届く量が少なくなります。

胃の中は根腐れのような状態が起きてしまうんです。私たちは豊かな里山に囲まれて暮らしていて、皮膚からも既にたくさんの湿気を吸い暮らしています。今の梅雨時期は特に排出した分以上にはとらないことが大切です。目安としては明るい部屋で鏡の前に立ち、舌を出して観察してみましょう。下の縁がギザギザであれば水分の摂りすぎです。毎朝起きてすぐに舌を見る習慣を身につけて、自分の体に合った適切な水分摂取を心がけて、軽やかに暮らしましょう。

その他の記事についてはこちら→https://natsuka-yome-blog.com/blog/

© 2024 阿部写真館 徳島本店,大阪本町靭公園前店,茨城プレイアトレ土浦店