秀吉の「一夜城」は岐阜県墨俣町にあり「墨俣城」と呼ばれる。
この墨俣城は見事な天守閣だが、当時のものと似ても似つかない。小田原城攻めに築城された「石垣山一夜城」は、80日間の突貫工事によって完成させた。その目的は敵方に対する威圧である。いくら築城の名手秀吉でも数十日はかかるのだろう。
現代なって、観光の目玉として各地で建てられたコンクリート製の城郭は、現実とあまりにかけ離れているために、文化庁も呆れて規制に乗り出した。「史跡等における歴史的建造物の復元等に関する基準の決定について」という文化庁次長決定が出された。しかし墨俣城はそれより前に建てられたがためこうして嘘はばかることなく、ありえない雄姿を見せている。
ちなみに現存する天守閣は、全国に１２か所しかない。
