脇町の蕎麦名店

楽庵の「出石皿そば」は、蕎麦好きの僕にとって十分満足を提供してくれるが、ダシ汁の味付けは「更科」で馴染んでしまっているので舌の味覚センサーが満足度60%で止まってしまう。そういえばそば粉十割は最高級であると誰が決めたのだろう。岐阜の名店更科はあえて小麦粉を増やすことで、出汁が絡みやすくなっている。

やっぱり蕎麦好きの虫がうずく。更科名物『冷やしたぬき』に会いたくなってしまう。あの天かすを絡ませ、ワサビ化粧し、甘い厚揚げをのせた蕎麦が食べたくなる。人生は妥協しても、蕎麦は妥協できない。これは僕の遺言だ。

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