野中幾次郎先生

先生は御年９０歳になろうとしているが、研究意欲は衰えることはない。前作「失敗の本質」は７０万部を売り上げ、一躍社会現象にもなった。

その続編としてここに共同研究をまとめた「『失敗の本質』を超えて」が出版された。先生は元来経営学者（専門は市場論）でありながら、防衛大学でも戦略教官を務められ、安全保障分野の世界的権威である。本書は歪んだ平和主義と過剰適応の歴史を繰り返し述べておられる。ページを開けば、執筆陣はそのほとんどが防衛大学出身者で、幹部自衛官経験者ばかり。

現場からの生の声が聞こえる。