小説家になってみる?

今から15年ほど前のこと。我流中編小説60枚を書き上げて、出版社主催のプチ・小説賞に原稿応募した。これから先、老齢期を迎える自分にピッタリの一人遊びを見つけた気分だった。しばらくして"G出版社"から電話のあいさつがあり、「残念ながら、貴作品は次点となりましたが、弊社の編集担当者を付けますので何とか出版までこぎつけましょう」と。その後詳細なメールが送られてきた。これを聞いても素直でない僕は、

(作品の評価はどうでもよくて、商売の道具にされるんだろう)

そんなことを直感したが、

(まあこの世界に一度乗せられるのもいいか)

後日受諾の返答をすると出版社の動きは速い。担当編集者が選任され挨拶があった。若い声の女性編集者で、ここから半年、メールを交わしながら小説を熟成させるお手伝いをいただいた。彼女からは文芸に対する相当の自信と造詣の深さを感じた。このいきさつから結果までをここでお話しすると、相当な分量になるのでこの辺で。

現在も仕上がった自作品は"AMAZON"で買えるが、今読み返すと「自信」でなく「自身を見失う」ほど気恥ずかしさがこみあげてくる。

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