エスキースNo.XXX

いろいろな小説を書き掛けのまま放置している。実力と執念さえあれば完成しただろうに。我ながら恥を忍んでいくつか披瀝する。いや、このコラムでおそらく10本ほど掲げている。なので今回はエスキース・ナンバー”XXX”としておきます。

信州上田の森で

あらすじ(梗概)

⒜最初に登場する裕、本郷を大切な先輩として慕っている。その彼の誘いで、きょうは怪しげな老人M氏を訪ねる。何者なのか分からないが、M氏はどうも国際金融資本のメンバーらしい。その存在は限りなくブラックに近い。彼の話はどこまでが本当の話か? そんなきわどい世界の大物らしい人物の裏話をひとしきり聞くと、もてなしで酔っぱらいとなった本郷と裕は車を放置し帰る。毎週互いに互いの作品を見せ合う仲。いつまでも売れそうにないアート作品を作る本郷とM氏。人生暇つぶしと言われる生活を楽しんでいる。

(b)沙羅と裕はもう五年続く人に言えない仲。子育ても終わり、家庭内別居状態の彼女。一方の裕は独身のままこの年齢が来て、ようやく目覚めたはいいが、他人の妻に付き合いを迫ることもできない。こうして悶々としながらも、仕事はうまくこなし事業売却もし、心配のないだけの資産も作った。しかし何か物足らない。

沙羅は主人からも、恋人からも一定の距離を取らないと自分を守れないことを直感的に感じている。女性らしいバランス感覚。この年齢になると夫婦にもいろいろな問題が生じてくる。それらを放置しておくもよし。納得いくまでやり合うもよし。最後は自分の気持ちに従うこと。それが私らしい生き方なのだと気付くまでの物語。上手く表現するのが苦手な性格だが、沙羅は直感に従いこれからを生きようと決心した。

この(a)、(b)、2つの物語を同時並行で進めてゆく。

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