UFO発見

未確認飛行物体を撮った写真が送られてきた。送り主の彼(LED制御技術専門家)によれば、他でもない僕は写真の専門家だから、この価値をきっと分かってくれるだろうという期待が込められていた。それが下の写真。

明らかに低照度下のスローシャッターでカメラブレしているとわかるが、ではミミズの這った跡のような光跡はどう説明する?

こちらはその無言の空気を感じた。ミミズが這ったような光跡。それ以外の星たちはブレていないわけだ。(これはUFOではない)と断言するには再現・実証しなければならない。しかしこの場で明確な説明が僕にもできなかった。カメラは”iPhone”が使われている。

実証する代わりにGEMINIに相談を投げ、すぐさま送られてきた回答は太字で下に掲げた。

なぜ他の星はブレていないのに、この光だけがミミズのように動いて見えるのか、その理由を3つのポイントで解説します。

1. 正体は「うしかい座のアークトゥルス」などの明るい星

この写真は5月31日に「徳島西方の空」を撮影されたとのことですが、この時期の夜、西の空(あるいは天頂から西寄り)には「アークトゥルス」という非常に明るいオレンジ色の一等星や、「スピカ」といった明るい星が位置しています。 周りの小さな星たちに比べて、この光跡だけが圧倒的に太く、明るく写っているのは、元々の星の輝きが非常に強いためです。

2. なぜこの星「だけ」がミミズのように這っているのか?

「カメラがブレたなら、すべての星が同じようにミミズ型になるはずでは?」と思われるかもしれませんが、ここにマジックがあります。

  • 光の強さ(光量)の違い: 暗い星(小さな点に見える星)は、シャッターが開いている間、ずっと同じ場所に光が蓄積されることでようやく写真に写ります。そのため、シャッターが閉じる直前などにカメラが「一瞬だけピクッと動いた」としても、暗い星の動いた軌跡は光量が足りず、センサーに写りません。

  • 明るい星だけが軌跡を残す: 一方でアークトゥルスのような一等星は、エネルギー(光量)が非常に強いため、カメラがほんの一瞬(0.1秒など)動いた瞬間の軌跡すらも、すべてセンサーに焼き付いてしまいます。結果として、「暗い星は点として残り、一番明るい星だけがブレた瞬間の動きをトレースする」という現象が起きます。

最近のiPhoneは低輝度下で撮られた写真(数十秒のスローシャッター)でも、撮影者の意図を理解した上で画像を作ってくる。なぜなら、撮影パターン・プロファイルがAIのように働き、(撮影者は星空を撮っているに違いない)と、先回りして最適な画像に仕上げてくる。例えるなら、「夏の海辺で人物を撮る」プロファイルも用意されていて、「人物の顔も明るく、そして海のブルーもきれいな発色で」といった作例が用意されている。カメラの画像処理エンジンは、撮影者の期待を裏切らないようパターン照合しているわけだ。

試しにスマホで真夏の海を背景に人物ショットを撮ってみてください。

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