禅宗14派のうち、臨済宗の高僧の禅問答が見つかりました。
なお、このページは下記から抜粋引用しました。見事に翻訳くださった方に御礼申し上げます。
https://www.sets.ne.jp/~zenhomepage/rinzairoku1.html
師は説法の座に上って云った、
「今日、わしは已むを得ず、世間の慣わしに順って、説法の坐に登ることとなった。
しかし正統的立場に立って禅の根本義を説こうとするならば、全く口の開きようもない。
またお前達が足を置こうとしても取り付くしまもないのだ。
今日、わしは常侍殿のたっての強い願いを受けた。
どうして禅の本質を隠し通せようか。
誰かお前達の中で力量ある者がいて、
わしに旗鼓堂々と法戦を挑んで来るものがおるか。
もし我こそと思う者がおるなら、皆の前で禅の実力を見せてくれ」。
僧が尋ねた、「仏法の究極のところはどういうものですか?」
師はすかさず「かあーつ!」と一喝した。僧は礼拝した。
師は云った、「この坊さん、結構わしの相手になるわい」。
僧が尋ねた、「和尚さんは誰の宗旨と法を受け嗣がれたのですか?」
師は云った、「わしは黄檗の処で修行し、三度質問して三度打たれた」。
ここで僧は考え、もたついた。
すかさず師は「かあーつ!」と
一喝し追いうちをかけるように棒で一打し、
「大空に釘やくさびを打つような無駄なことはするな」と言った。
.......................................................(引用終わり)