NIKON Z-9 開発発表

Nikonは追い込まれている。CANONも同様。IT技術の進化が、光学機器メーカーを追い込み、その価値を削り取ってきた。<写真>はただの<画像>になり下がり、絶対的価値であった映像の品質も、スマホカメラの誕生によってただの〈記録装置〉になり下がった。言い換えると「写真とは電気信号の塊」。画像センサーの登場によって、写真の〈粒子〉は電気信号の生成する〈ドット〉になったわけだ。これをすべて”iPhone”のせいにするつもりはないが。

「曇り空と私の自転車」1ピクセルが見えるまで拡大してみた。

新機種の「開発発表」を実機が発売される、はるか前から「作ってるぞ!」と公言する時代になったわけだ。昔は車のモデルチェンジのように、開発は隠すものだった。今はリーク情報が流れるより先にカメラの筐体そのものを見せつける。それもメーカーのHPで。

これこそがメーカーが追い込まれている現れ。

3/10メーカーHPでh発表されたもの

さてここからが写真家の選択と勝負にかかっている。NikonはSonyのような軽量小型化ハイスペックとは全く違う路線を進む。これは針の穴をつつくようなきわどい挑戦。とても危険だがその無骨な勇気に「ラスト・サムライ」の精神性を感じる。謹んで敬意を表します。

買いますよ。

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