正確には『顕浄土真実教行証文類』と伝えられる。親鸞が数十年かけて密かに著した、自らに対する研究・覚書。尊師の顔は若い頃鍛えた鋭さの残る顔立ち。えらが張って頬骨もひときわ高く、意志の強さを示していたという。
「阿弥陀如来を信ずればすべての者が救われるのか」
これが親鸞の生涯のテーマだった。五木寛之著『親鸞』にも以下の部分があり抜粋しました。
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この わが身 の 愚か さ、 弱 さ、 頼り なさ、 それ を とことん みつめ て 納得 する こと。 それ が できれ ば、 おのずと 目 に 見え ない 大きな 力 に 身 を ゆだねる 気持ち も おき て くる のでは ある まい か」
五木寛之. 超合本 親鸞(しんらん) 第一部・激動篇・完結篇 【五木寛之ノベリスク】 (講談社文庫) (Kindle の位置No.19823-19825). 講談社. Kindle 版.
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親鸞の生きた時代は、仏法こそが最先端のものであった。現代の「科学信仰」全盛の時代にあって、誰もが生きる勇気を得ただろうか。