2019年の作品「剣」。正式な作品名は記憶が飛んでしまった。あまりに衝撃的なものを見てしまったから。剣で貫かれた物体には純金箔が施してある。
どう見ても自らの脳みそを剣で突き上げたように見える。
そのココロは?作者しか知らない。
鑑賞者はこれをどう捉えるか。
作者の嘲笑う声が聞こえる。
そしてもう一作。タイトルは”Twitter”
これは個展来場者向けアンケートの回収箱になっている。投入しようと唇に手を近づけても投入をためらってしまう。それほど艶めかしい作りになっている。
これらの作品に共通するのは意外性と、毒々しいまでの存在感にある。鑑賞者は作者の意図を探ろうとするが、それをあざ笑う作者の愉快な顔が浮かぶ。
「してやられた!」そう気付くまでにしばらくの間われわれは佇んでしまう。