土門拳の写真集「筑豊の子供たち」（現在絶版本）から、僕が胸を締め付けられた数枚の写真を紹介します。
あの恐ろしい形相で被写体に迫る土門が、炭鉱でこんなにかわいい女の子を撮ることにまずびっくりした。そして命と引き換えに働く筑豊炭鉱労働者の凄まじさも同時に届けてくれた。
当時の炭鉱は高度経済成長に不可欠のエネルギー源であったが、一方で労働者は激貧生活。その彼らと一緒に暮らす子供たちを取材した土門。私情をはさまず素直なカメラアイに唸った。
表題の「絶対非演出」は彼が打ち出した写真人への「掟（おきて）」である。やはり土門は神だと思う。
ボタ山
