このカメラの実力は別格です。重量も10Kgを超える。機能は被写体の形をコントロール(歪みをあえて作り出す)したり、ピント面を自由に変えたり。唯一の欠点は速写性に欠けること。30年前まで現役で活躍していたが、1シャッター当たり800円のコストがかかることも重荷になり、デジタル化の波に押されスタジオから退場した。
今再びアナログ・モノクローム写真が一部の愛好家によって復権してきた。
その一因についてはこう考える。顔認証技術、画像解析、これらの進化のおかげで、逆に本物の写真から遠ざかっていくことに対する不安。人の顔などいとも簡単に別人のように修整されてしまう。写真というジャンルを定義し直さなくてはいけない。