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阿刀田 高の「六角評価」

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作家、阿刀田 高氏をご存知だろうか。氏は1935年生まれ。あまりに見事な著作に、初めて氏の短編触れたときは、読み終わって息が出来なかった。自分が100回生まれ変わっても書けない、そう思わせた。名人の説く小説作法をここでご紹介します。

かつて松本清張の名作サスペンス「砂の器」を評して、阿刀田氏は以下の一文を寄せている。

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「小説の一番の面白さは、謎が提示され、それが深まり、最終的にそれが解けてゆくことだが、この作品はその構造を持っている。砂がもう一つの主人公になっていて、砂は日ごとに変わり、独特の模様を描き、無機的である。生きているような様相を持っているし、何もないように見えながら、生命体を隠していたりして、非常に不思議な存在の砂に目をつけたいうところが、この小説の面白さじゃないかと思う。人間の自由とは何なのか?自分たちが接している日常とは何なのか?と、根本から問いかけるような側面があって、男と女の根源にも問いかけるようなことも持っている。これだけ小説の望ましい姿が詰め込まれている作品は、なかなか見当たらない。このぐらいの小説を生涯に一つ書けたら、死んでもいいぐらいに惚れている」と評している。

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金木犀の花

〈阿刀田式小説の評価基準6つのポイント〉

a.ストーリーの良しあし

b.含まれている思想・情緒の深さ

c.含まれている知識の豊かさ

d.文章の見事さ

e.現実性の有無。絵空事でも小説としての現実性必要

f.読む人の好み。作者への敬愛

 

氏は大作家でありながら実に謙虚な姿勢です。

自分も101回生まれ変わったら勝負してみるつもりです。

谷崎潤一郎の邸宅(谷崎記念館)