山田詠美著「風味絶佳」続き

以下引用です。

「世に 風味 豊か な もの は 数多く あれ ど、 その 中 でも、 とりわけ 私 が 心 魅 かれる のは、 人間 の かもし出す それ で ある。 ある 人 の すっ くり と 立っ た 時 の たたずまい。 その 姿 が 微妙 に 歪む 瞬間、 なんとも 言え ぬ 香ばし さが、 私 の 許 に 流れ つく。 体 の すべて の 器官 を 使っ て、 それ に 触れ て 味わお う と する 時、 私 は、 自分 の 内 に、 物書き 独特 の 欲望 が 湧き 上がる のを 感じる。 食欲 とも 性欲 とも 知識欲 とも 異なる、 あえて 名付ける なら 描写 欲 とでも 呼び たい よう な 摩訶不思議 な 欲望」

山田 詠美の真骨頂がこの著書「風味絶佳」(谷崎潤一郎賞受賞)のあとがきに記されている。

この短編集には日本中に吹き荒れたリサイクル・ムーブメントを可笑しく扱う「夕餉」など、予想の付かないストーリーであふれている。作品は2005年に発表されたもの。若者を通して描かれているが、いまの<平成世代>の価値観を描写していて興味深い。

2006年に映画化されている。

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