京都には真言宗御室派・仁和寺と真言宗大覚寺派・大覚寺があるが、いずれも創建は平安時代前期。当然、空海がかかわっているかと思っていたが、仁和寺は代々天皇の別邸としてきた寺。一方の大覚寺は空海開祖である。この寺を嵯峨天皇が別邸に使ったものだから、話はややこしくなる。仁和寺には嵯峨御流生け花の総本山でもあるから混乱する。
さらにややこしいことに、ここに掲載した建仁寺も禅寺であり臨済宗総本山である。明らかに鎌倉時代に創建されたものであり、禅の各宗派による勢力争いがあったに違いない。
なぜ真言宗が枝分かれしているのかも知らなかったが、明治の廃仏棄釈による政策的なものと言ってよいだろう。。後に御室派は高野山派に合流し一大真言宗が誕生する。我が家も地元で御室派寺院の檀家であるが、馴染みのご住職が意外や宗派にこだわるので勉強しておかねばならない。